「吉本はネットに本気」 CS放送終了、Yahoo!動画に進出

|


IT Media News の記事
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0803/28/news005.html

吉本興業は、「Yahoo!動画」上でお笑い動画配信サービスを始める。CS放送は終了し、ネットにリソースを集中。大御所・新人問わず出演させる予定だ。
2008年03月28日 00時00分 更新

 吉本興業は3月27日、同社のお笑いコンテンツを配信するサービス「Y∞Y動画」(ワイワイ動画)を4月1日に始めると発表した。無料動画を中心に、同社サイトと「Yahoo!動画」で公開する。これまで展開していたCS放送は3月31日に終了し、ネット配信にリソースを集中する。

 同社はYouTubeやニコニコ動画に公式チャンネルを設置するなど、ネット展開には積極的。新たにヤフーの集客力を活用して露出を拡大し、大御所・新人問わず出演させ、本気でネットに切り込む。

ネットなら「CSより質のいいものができる」

 コンテンツは同社が自主制作。お笑いライブやオリジナルドラマのビデオオンデマンド配信、「ヨシモト∞ホール」(渋谷区)のお笑いライブの生中継も行う。一部、有料コンテンツも販売する。

 CSの「ヨシモトファンダンゴTV」は3月31日に終了する。ファンダンゴTVを始めた当時はブロードバンド環境が普及しておらず、CSという選択肢がベターだったが、「今や『時間制限がない』『コマーシャルがない』というブロードバンドの方が、質のいいものができると判断した」と、よしもとファンタンゴの中井秀範社長は言う。

 今後は、Y∞Y動画をプラットフォームとし、自社製作・自社配信を進めていきたいという。ファンダンゴの中井社長は「放送という枠を超え、ブロードバンドに特化した新番組、あるいは逆にここから地上波に上がっていくような新企画をどんどんやっていきたい」と述べた。

 権利関係の問題も、ネット配信を後押しした。地上波やCSにコンテンツを配信すると、一般的に放送局との権利関係が生じるため、例えば動画共有サイトなどに自社コンテンツを配信したいと考えた場合に、権利の複雑さがボトルネックになってしまうこともある。

 吉本興業の場合は、製作者と出演者の双方を自社内に持っており、コンテンツを自力で作れる分、配信まで自社でカバーできれば2次利用も一気にしやすくなるという。Yahoo!動画でも配信は吉本側が行い、Yahoo!動画のページには再生ボタンだけを置く形になるという。

ヤフーと提携も

 吉野社長

 吉本興業とヤフーは業務提携も検討する。「ヤフーとの協力関係をさらに深化させていきたい」と同社の吉野伊佐男社長は話し、両社で新たなビジネスモデルを構築していく考えを示した。ファンダンゴの中井社長はヤフーについて「ブロードバンド上での最大最強のパートナーを得た」と述べる。

 グループ会社のベルロックメディアと共同で秋ごろから「スポンサードコンテンツ」のポータルサイトを始めることも検討している。芸人がスポンサーの商品を使ってネタを披露する――といった動画の配信をイメージしており、実現すればCMとは別の新たな広告コンテンツとなりそうだ。

吉本がどれほど本気か見てほしい

 発表会には人気芸人も

 「吉本がどれほど本気なのかを見てほしい」(中井社長)――同日都内で開かれた発表会には、「Y∞Y動画を盛り上げる芸人」として、西川きよしさんからオリエンタルラジオまで、第一線で活躍する8組12人の芸人が登場した。Y∞Y動画には、東西・大御所新人問わず登場させるという。

 質疑応答では「ギャラはダウンロード数による歩合で発生するのか?」という質問に、吉野社長が「たくさんアクセスを稼いだ人がたくさん報われるというのは間違いない」と発言し、登場した芸人が沸くという一幕も。

 自分のやってみたい番組について聞かれると、世界のナベアツが「(西川)ヘレンさんのアイコラ」、オリエンタルラジオの中田敦彦さんが「相方が抱いたタレントさんをゲストに」と発言して会場は大いに沸いた。

自分もCSを見ていたりはするが、やはり操作性やコンテンツの質などで地上波には及ばないし、手軽さではネットに敵わない。CS衛星放送というのをやっている国が日本だけという感じなので、だんだん不要になっていくのは仕方のないことか。

前記事
Netflix、Xbox 360を使った映画配信に関する調査を実施

次記事
YouTube、投稿した動画のアクセス解析サービス「YouTube Insight」を公開

広告




広告