動画版AdSenseの一般利用がスタート。これでプレロール広告も御用済み?

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Tech Crunch Japanese の記事
http://jp.techcrunch.com/archives/adsense-for-video-comes-out-of-private-beta-can-we-kill-the-pre-roll-now/

動画対応の広告プログラムAdSenseが9ヶ月にわたる利用者限定の試運転期間を終え、動画ストリーム配信数月間100万本以上の米国内の全パブリッシャーを対象にいよいよ一般利用開始に踏み切る(たぶん配信数に足切り戦を設けたのはメインストリームのサイトにのみ出稿したい広告主への譲歩。日陰のポルノサイトは動画配信数がどんなにあっても申し込むだけ無駄である)。

広告フォーマットは動画・テキストの2通り。どちらも動画下にバナーで表示される。「InVideo(動画内)」広告をクリックすると(AdBriteが既に使ってる名前と同じのような…?)、観ている動画が一時停止し、小さな新規ウィンドウが立ち上がって、そこに動画CMが流れる(広告ウィンドウはいつでも閉じると元の動画視聴に戻れる)。

テキスト広告は標準のコンテキスト連動型AdSenseと一緒のバナー広告で、動画のタグや動画周辺ページの単語で立ち上がり、クリックすると広告 主のサイトにジャンプする。広告料はInVideo広告がCPM(インプレッション単価)ベースで、テキスト広告はCPC(クリック単価)ベース(デモは 下のスクリーングラブ2点とここの動画でどうぞ。←BMWとHPのCM入り)。

AdSense動画プログラムに承認された特定のサイトだけでなく、同じような広告入り動画はYouTubeでも目につくようになる。例えばYouTubeパートナープログラム加盟の動画などがそれで、前にもお伝えしたよ うに、こうしたYouTube動画は広告入りのまま、手持ちの動画がないパブリッシャーや、自分の動画の足しにしたい人たちも各種サイトに貼って楽しむこ とができる。このシナリオだと広告収入はパブリッシャーのサイト、YouTubeパートナー、Googleで3分割だ。

有難いことにグーグルはずっとプレロール、ポストロールの動画CMは避けている。どちらも広告主がテレビCM買い付けの際に使うお馴染みの手法なの で、動画広告といえば今もこの2つが主流だ。 まあ、でもウェブはTVではない。そしてグーグルはそれが分かっている。今回グーグルが採用したフォーマットはどちらも比較的視聴の邪魔にならず、コンテ キストに関連度の高いものとなっている。

オーバーレイ自体は新しくなくて、VideoEgg、ScanScout、AdBrite、Blinkx、Cast.Tvなんかもやっている。でもグーグルのオンライン広告の影響力を以ってするなら、あっけなくこれが標準になりそうだ。

もっとも、個人的にテキスト広告はあんまり好きではない。視聴中に動画から離れてしまうので視聴経験という面からはベストではないと思うが、少なく ともグーグルでは広告クリックして視聴を中断してCM観るかどうかは視聴者判断に任せている。いずれにせよ、どちらもプレロールよりは好ましいフォーマッ トなので、これでプレロールも一巻の終わりになってくれるものと願いたい。

ブログなどの各所で話題に。
が、動画視聴中のプレロールなどはなくならないと思われる。

動画の下にバナーを入れるというのは、それ自体がかなりクリック率が低過ぎて当分はビジネスにならないのではないか?クリックして別の動画が出てくるというのも、基本的にはユーザーにとってありがたいものではないのだし。


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